Instagramは今やプライベートからビジネスまで多様化したSNSに発展しています。年齢層も幅広く、国内の利用者数は3,300万人(2019年調べ)といわれており、SNSではトップを独占。写真と文章が一緒に表示されるので、気軽に閲覧ことができ、情報収集としても活用されています。また、広告戦略としても利用され、多くの企業がInstagramを通して商品やサービスを発信しています。その際に活用されるのが「ショッピング機能」です。
今回は、企業がInstagramアカウントを利用して商品を提供するための「ショッピング機能」や、それによって購入を促す「パルス型消費」について解説していきます。
Instagramの「ショッピング機能」ってなに?
商品やサービスを提供する企業の公式Instagramでは、フィードの投稿写真の左下に「ショッピングバッグ」のアイコンが表示され、そのフィードからショッピングが可能になります。アイコンをタップすると、フィードの写真の中にあるアイテムの品名や価格が表示されたアイテムタグが出てきます。そこをタップすることで商品の詳細ページへ移動し、購入することができるシステムが「ショッピング機能」です。
わざわざ公式ページを開かなくても、常に最新のアイテムがInstagramで投稿されるので、「欲しい」と思った気持ちを持続したまま購入までつなげるメリットがあります。
ユーザーが直感で「欲しい」と思った際に、すぐに購入を決断できるような消費行動を「パルス型消費」と呼びます。
パルス型消費はInstagramでの運用が最適
商品を効率的にアプローチして売り込みたい企業は、パルス型消費をinstagramで狙うのが最適です。なぜ、Instagramでの運用が最適なのかは以下のとおりです。
インフルエンサーを利用してアピールできる
パルス型消費はユーザーが直感で購入する消費行動、言い換えれば衝動買いともいえる行動です。2019年にGoogleが提唱したことから、以降Instagramの利用者が増えるにつれパルス型消費が重要視されています。
とくに、Instagramは「インフルエンサー」という世間に多大な影響力を与える人たちが存在し、企業はこのインフルエンサーを利用してアピールしたい商品やサービスを宣伝して収益を上げます。これをインフルエンサーマーケティングと呼びます。
フォロワー数が多いインフルエンサーであればあるほど見てもらえる数が増え、購入率のアップが狙えます。
ストーリーズのリンク機能で外部サイトに移動できる
Instagramでの利用が多いひとつが「ストーリーズ」です。24時間で消えるので、手軽に状況を投稿できるメリットがあります。
このストーリーズにもショッピング機能と同じようなリンクを貼り付けることができます。リンクをタップするとwebページに誘導することができます。
以前はフォロワー1万人以上でリンク機能を利用できましたが、現在は誰でも利用できるようになっているようです。
個々の関心があることに紐付いた他者の投稿が表示される
Instagramは、個人の関心があるものを表示させる仕組みがあります。「◯◯をフォロー中の人におすすめ」「〇〇さんの投稿に『いいね』したため」という表示に基づいて、フィードに表示されます。
今まで知らなかった新しい人の投稿や新商品の発見ができることに加え、自分に興味あることに紐付いているので、興味を引くことができます。
「ショッピング機能」を利用する手順とは?
ここでは、実際に「ショッピング機能」を導入するための手順をご紹介します。
まず、「ショッピング機能」の承認を得るための審査をクリアしなければいけません。
- Facebook・Instagramのポリシーに準拠していること
- 該当するビジネスとドメインに紐付いていること
- アカウントをビジネスプロフィールにする
- 所在地がコマースを利用できる国であること
- 信頼性を示すこと
- 正確な情報を提供し、ベストプラクティスに従うこと
すべての商品が提供できるわけではない
しかし、Instagramではすべての商品が提供できるわけではありません。ショッピング機能を利用するにはコマースポリシーが設定されています。このポリシーの違反に該当するコンテンツはショッピング機能の審査に通らないといわれています。
たとえば、成人向け製品や経口サプリメント、アルコール、ギャンブル、サービス、サブスクリプションなど多岐に渡ります。これらは「禁止されているコンテンツ」に該当し、チケットやクーポンなどは「制限されているコンテンツ」です。
「ショッピング機能」を導入することによる効果
「ショッピング機能」を導入することによる効果をまとめてみました。
- ユーザーの気持ちが冷めないまま購入ページに移動できるので、購入率がアップする
- 商品のことだけではなくブランドの世界観や他の商品も知ってもらえる
- 新規顧客の獲得率がほかのSNSよりも高い
- 店舗や公式ホームページよりも購入スピードが早く、購入率もアップする
日本のユーザーは、ハッシュタグを検索する人が世界的にも多く、世界平均の3倍多いといわれています。Instagramが、より日常で使われるSNSになることは間違いないでしょう。
まとめ
Instagramの「ショッピング機能」は、企業の業績にも関わってくる機能です。購入するつもりがないユーザーがフィードを閲覧して、購入意欲を持たせることができる絶好の場所です。「買いたい」と思う気持ちを持続したまま購入までの導線をつなげることができるので、アプローチしたい商品がある企業は、ぜひInstagramのビジネスアカウントを使用して利用してみてください。