INSTAGRAM UPDATE / AI TRANSPARENCY
Instagram「AI-generated profile」とは?未ラベルのAI人物アカウントはリーチ制限の可能性
Instagramは、AI生成の人物を主役にしたプロフィールのラベル名を「AI creator」から「AI-generated profile」へ変更しました。対象なのは、AIを少し使った投稿ではありません。実在しない人物を、アカウントの“本人”として見せる運用です。
最終更新:2026年9月14日|Instagram公式発表・EU AI Act第50条を確認
企業がAIアバターや仮想インフルエンサーをInstagramアカウントの主役にしている場合は、「AI-generated profile」の対象かを確認すべきです。
対象アカウントがラベルを付けず、InstagramにAI生成プロフィールと判断された場合、非フォロワーへのおすすめ表示が制限される可能性があります。一方、キャプション作成、画像編集、グラフィック制作などでAIを道具として使うだけなら、このプロフィールラベルの対象ではありません。
架空の人間を主役にしたプロフィールは対象です。
編集や文章作成だけならプロフィールラベルの対象外です。
非フォロワーへのおすすめ対象外になる場合があります。
01 / WHAT CHANGED
「AI creator」から「AI-generated profile」へ何が変わったのか
Instagramは2026年8月31日、AI生成プロフィールの透明性を高める変更を発表しました。従来の「AI creator」というラベルを、より意味の明確な「AI-generated profile」へ改称します。
「AI creator」では、AIを使って制作する人なのか、画面に登場する人物そのものがAIなのかが分かりにくかった。新しい名称は、プロフィールで見えている人物がAIで生成、または実質的にAIで作られた存在であることを示します。
ここで表現を正確にしておきます。未ラベルだから必ずアカウントが停止されるわけでも、Reelsや発見タブから完全に消えると公表されたわけでもありません。Instagramが対象プロフィールを検知した場合、おすすめ対象外となり、リーチが制限される可能性がある、という変更です。
ラベルを正しく設定したこと自体を理由に、リーチを下げるものではないとInstagramは説明しています。AI人物を使うことではなく、AI人物を人間のように見せながら開示しないことが問題です。
02 / SCOPE
対象は「AIを使ったか」ではなく、「誰を本人として見せているか」
今回のルールを、すべてのAI利用へ広げて解釈してはいけません。判断軸は、制作工程ではなくプロフィールのアイデンティティです。
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| 運用例 | プロフィールラベル | 理由 | 別途確認すること |
|---|---|---|---|
| 実在しないAIモデルをブランドの顔として運用 | 対象 | プロフィールの人物自体がAI生成 | 投稿単位の「AI info」表示 |
| 実在社員に似せたAIアバターを、社員本人のように運用 | 対象になり得る | 人物が実質的にAIで作られている | 本人同意、肖像、広告表示 |
| 実在の広報担当者がAIでキャプションを作成 | 対象外 | 人物本人は実在する | 事実確認、社内承認 |
| 商品写真の背景を生成AIで加工 | 原則対象外 | AI人物プロフィールではない | 投稿単位のAI表示、景表法 |
| 非人間型のイラストキャラクターを運用 | 個別判断 | 今回の説明はAI生成の「人物」が中心 | アプリ上の案内と最新ヘルプ |
プロフィールラベルと投稿の「AI info」は別です。実在する担当者のアカウントでも、個々の画像・動画がAIで生成または大幅に加工されていれば、投稿側にAI情報が表示される場合があります。
03 / SETTINGS
ラベル設定とAccount Statusの確認方法
対象となる企業は、投稿を続ける前にプロフィール設定とAccount Statusを確認します。設定名や表示位置は、アプリのバージョン、アカウント、段階的な提供状況によって異なる場合があります。
Instagramアプリで対象アカウントのプロフィール編集画面を開き、「AI-generated profile」に関する項目を確認します。旧「AI creator」を設定していた場合は、新しい表示が実態に合うか見直します。
プロフィールの人物がAI生成であることを表示します。ラベルだけに頼らず、自己紹介文や公式サイトでも運営主体を明記した方が、ブランドとしての説明は一貫します。
「アカウントのステータス」で、おすすめ表示の対象になっているかを確認します。InstagramからAI生成プロフィールに関する通知が来ていないかも確認してください。
実在人物のプロフィールなど、判定が事実と異なる場合はAccount Statusから異議申立てを行います。審査結果や解除までの期間は一律ではありません。
04 / CORPORATE OPERATIONS
企業はAI人物を「制作物」ではなく「広告主体」として管理する
企業が考えるべきことは、ラベルのスイッチだけではありません。AI人物が発言し、商品を勧め、コメントへ返信するなら、その人格は広告表現の主体になります。
誰が設定を決めるのか。商品情報の誤りを誰が止めるのか。炎上時に誰が説明するのか。AI人物は疲れず、撮影場所も選ばず、表現を量産できます。しかし、責任まで自動化できるわけではありません。
最低限決めておく4つのルール
| 項目 | 決める内容 | 担当部門の例 |
|---|---|---|
| アイデンティティ | AIであること、運営企業、キャラクター設定の開示方法 | SNS・ブランド |
| 権利 | 学習素材、人物の類似性、衣装・背景・音源の利用条件 | 法務・制作 |
| 表現 | 商品説明、効果表現、タイアップ表示、回答してよい範囲 | 広報・法務 |
| 運用 | 投稿承認、コメント対応、緊急停止、アカウント権限 | SNS・情報システム |
NOの見方では、今回の変更は「AI禁止」ではありません。Instagramが求めているのは、AIを使わないことではなく、人間に見えるAIを、人間だと誤認させないことです。企業はAI人物を隠すより、設定と役割をコンテンツにした方がいい。
05 / CASE
Aitana Lópezが示す、AIインフルエンサーの価値と説明責任
Aitana López
スペインのThe Cluelessが制作・運用するAIインフルエンサーです。同社はAitanaを「100% AI-generated」と明示し、ファッション、フィットネス、ゲームなどの人物像を設計しています。
髪色、嗜好、活動領域、語り口を継続し、一人のキャラクターとして運用している点に価値があります。企業が学ぶべきなのは画像生成技術より、人格と物語の一貫性です。
Aitana Lópezをめぐる議論は、AI人物がすでに実験段階を超え、インフルエンサー市場へ入っていることを示します。参考になるX上の投稿もありますが、これはInstagramのルールを証明する一次資料ではありません。あくまで、利用者がAI人物をどう受け止めるかを見る参考例です。
企業にとっての論点は「AIだと分かったら魅力が落ちるか」ではない。AIであることを明かしたうえで、なお見たい、応援したい、商品との関係を知りたいと思われる設計ができるかです。
06 / MEASUREMENT
ラベル対応後のリーチ低下をどう測るか
リーチが落ちたとき、すぐにラベルや制限のせいだと決めつけてはいけません。投稿数、企画、投稿時間、広告、季節性でも数字は動きます。
ラベル設定日や通知日を記録し、その前後14日または28日を同じ条件で比較します。見るべきなのは総リーチだけではなく、非フォロワーへ届く経路です。
既存ファンではなく、新しい利用者へ届いているか。
Reels、発見タブなどの推薦面からの露出を確認。
表示からアカウント理解へ進んだ人数を見る。
リーチだけでなく、継続接点へ変わったかを確認。
Reels、フィード、カルーセルを分けて比較。
おすすめ対象の状態と通知内容を保存する。
投稿本数が違う期間は、合計値だけでなく1投稿当たりでも比較します。
ラベルを付けた直後に数字が戻っても、それだけで因果関係が証明されたとは限りません。Account Statusの変化、投稿条件、複数週の推移をセットで記録します。
07 / GLOBAL RULES
EU AI Act第50条とInstagramのラベルは同じルールではない
EU AI Act第50条の透明性義務は、2026年8月2日から適用されています。AIと対話していることの通知、AI生成・加工物の機械可読な表示、ディープフェイクなどの開示が中心です。
Instagramの「AI-generated profile」はプラットフォーム上のプロフィール表示であり、EU AI Actと対象・義務主体が完全に同じではありません。また、Instagramが今回の変更をEU AI Act対応として導入したと断定できる公式説明も確認できません。
正確な位置づけは、AI生成物を見分けられるようにする世界的な透明性強化と、同じ方向を向いた変更です。EU向けに展開する企業は、Instagramの設定だけで法令対応が完了すると考えず、法務確認を行ってください。
08 / ACTION
企業が今すぐ確認すべき8項目
AI人物を使うかどうかより、誰が責任を持って運用するかを決める。そこが曖昧なら、ラベルを付けても企業リスクは残ります。
AIを使えることと、企業アカウントとして運用できることは別です
NOでは、Instagramのアカウント設計、企画、制作、投稿、分析を支援します。社内で運用する企業には、生成AIの使い方だけでなく、事実確認、権利、ラベル、承認フローまで含めたAI×SNS研修を行います。
09 / FAQ
InstagramのAI-generated profileに関する質問
AI-generated profileとは何ですか?
プロフィールで主役として見せている人物が、実在する人間ではなく、AIで生成または実質的に作られた人物であることを示すアカウント単位のラベルです。
AIでキャプションを書いた場合もラベルが必要ですか?
今回のプロフィールラベルは不要です。一般的な文章作成、画像編集、グラフィック制作など、AIを制作支援として使うこと自体は対象ではありません。
ラベルを付けないとアカウントが停止されますか?
今回の公式発表は、未開示の対象プロフィールに対するリーチやおすすめ表示の制限について説明したものです。未ラベルだけで必ずアカウント停止になる、とは発表されていません。
ラベルを付けるとリーチが落ちますか?
Instagramは、対象プロフィールが正しくラベルを付けたこと自体を理由にリーチを下げないと説明しています。
誤ってAI生成プロフィールと判断された場合は?
Account Statusで状態を確認し、判定が事実と違う場合は異議申立てを行います。結果や審査期間は一律ではありません。
プロフィールラベルと投稿のAI infoは同じですか?
別です。「AI-generated profile」はアカウントの人物に関する表示、「AI info」は個々の画像や動画がAIで生成・加工されたことに関する表示です。
日本企業にも関係しますか?
日本でAI人物プロフィールを運用する企業も、Instagram上の設定とおすすめ対象の状態を確認すべきです。ただし、機能の表示や提供時期にはアカウント・地域差が生じる場合があります。
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