AI生成の人物を広告に使ってよいか|体験談を語らせるときの線引きと、カリフォルニア州の新法【2026年】

生成AI

AI生成の人物を広告に使うとどうなる?カリフォルニア州の新法と、日本企業がいま確認すべきこと
広告コンプライアンス / 2026年9月
AI生成の人物を広告に使う
危ないのはAIを使うことではなく、実在しない体験を語らせること
カリフォルニア州で開示義務の新法が成立。日本に同じ法律はありませんが、確認すべきことは別にあります。
CA新法の署名
2026年9月16日
施行
2027年1月1日
日本の開示義務
現時点でなし
効いてくる法律
景品表示法

生成AIで人物の画像や動画を作り、広告に使う。もう珍しいことではありません。

モデルの手配も撮影も要らず、何パターンでも作れます。コストと速度の差は大きい。

その一方で、「広告に出ている人が実在しない」ことを消費者に伝えるべきかどうかという議論が、各国で法律の形になり始めています。

2026年9月16日、カリフォルニア州で新しい法律が成立しました。ニューヨーク州に続く2例目です。

日本に同じ法律はありません。ただし「法律がないから自由」ではない。そして「AIを使うから危ない」でもない。どこに線があるのかを整理します。

先に結論
カリフォルニア州は、動画・音声広告にAI生成の人物を目立つ形で使う場合、明確な開示を義務づけました。施行は2027年1月1日です。
日本国内向けの広告には、この州法は適用されません。米国向けに配信している企業だけが直接の対象です。
日本にAI開示を義務づける法律は、2026年時点でありません。ただし景品表示法は表示の作成手段を問わず適用されます。
危ういのはAIを使うことではなく、実在しない体験を実在するかのように見せることです。消費者庁は、体験者が存在しない体験談のねつ造を問題としています。
プラットフォーム側はすでに動いています。Metaは広告画像にAI情報ラベルを付与しており、広告主の意図と関係なく付く場合があります。
本記事は公表されている法令・行政資料・報道をもとにした一般的な整理であり、法律上の助言ではありません。なお、AI生成の人物による体験談を理由とした措置命令の事例は、本記事の執筆時点で確認できていません。以下の整理は既存の規定と行政資料の考え方から導いたものであり、執行実績に裏付けられたものではない点にご留意ください。個別の表示が適法かどうかの判断、具体的な表記文言の決定については、弁護士など専門家にご確認ください。
この記事の内容
01カリフォルニア州で何が決まったのか
02顔が分かるなら同意、分からないならラベル
03規制の断片化は、すでに始まっている
04日本に法律はない。ただし景品表示法がある|体験談の線引き
05プラットフォームはもう動いている
06いま確認しておきたい5項目
07よくある質問
01

カリフォルニア州で何が決まったのか

まず、確認できている事実を並べます。

SB 1050 の概要
法案
上院法案1050号(Advertisement Integrity Act)
署名日
2026年9月16日
提出者
アンジェリーク・アシュビー州上院議員
後援
SAG-AFTRA(米国の俳優・放送従事者の労働組合)
義務の内容
AI生成のパフォーマーを目立つ形で使う動画・音声広告に、明確で分かりやすい開示を求める
追加の禁止
違反と判断された広告を、そのまま使い続けることを禁止する
法的な位置づけ
既存の虚偽広告に関する規定の中に置かれる
施行日
2027年1月1日

「合成パフォーマー」の定義

この法律が対象にするのは、報道によれば、生成AIによって全部または一部が作られたデジタルの姿・声・表現のうち、特定できる実在の人物を表しているわけではないが、人間の演技であるかのような現実的な印象を与えるものとされています。

州知事室の発表では、AIによって作られたデジタルの姿・声・表現であって、あまりに現実的に見えるためAIなのか実在の人物なのか見分けがつきにくいもの、と説明されています。

州知事の言葉として、消費者には、自分に物を売っている相手が人間でないのなら、それを知る権利がある、という趣旨のコメントが紹介されています。

注意|発表文に書かれていないこと
州知事室の発表には、施行日、罰則の内容、執行を担当する機関の記載がありません。施行日の2027年1月1日は、法律メディア各社の報道にもとづくものです。罰則の具体的な運用については、現時点で公表された情報が限られます。
02

顔が分かるなら同意、分からないならラベル

この法律を単体で読むと、新しさを過大に評価してしまいます。

カリフォルニア州は2024年から、AIと肖像に関する規定を段階的に積み上げてきました。今回のものは、その積み重ねの一部として設計されています。

実在する人物のデジタル複製
特定できる人物の姿や声をAIで再現する場合。ここは契約による同意で規律されます。俳優本人の許可を取る、という考え方です。
実在しない、生成された人物
誰でもない人物をAIで作る場合。同意を取る相手がいません。だから視聴者への開示で規律する。今回の新法はこちらです。

整理すると、顔が識別できるなら同意を取る。識別できないならラベルを貼る。この2本立てで、ほとんど隙間がなくなる設計になっています。

この枠組みは、日本企業がAI生成の人物素材を扱うときの考え方としても使えます。法律の適用がなくても、リスクの所在を切り分ける物差しになるからです。

なぜ広告なのか

この法律は、AI全般ではなく広告を対象にしています。

後援したのがSAG-AFTRAという俳優の労働組合であることが、その背景を示しています。組合の幹部は、消費者が見ているものが人間のパフォーマーなのか合成物なのかを明確にすることで、透明性が高まるという趣旨のコメントを出しています。

消費者保護と、俳優の仕事を守ることの両方が動機になっている。この構図は、今後ほかの国や地域で同種の議論が起きるときにも繰り返される可能性があります。

03

規制の断片化は、すでに始まっている

「これから断片化が進む」という話ではありません。もう起きています。

地域
内容
時期
日本企業への影響
ニューヨーク州
AI生成の人物を含む広告に明確なラベルを求める
2026年6月 施行済み
NY向け配信時
カリフォルニア州
動画・音声広告に明確な開示を求める
2027年1月1日 施行
CA向け配信時
EU
AI法第50条の透明性義務。表示に加え機械可読なマーキングも
2026年8月2日 適用開始
EU域内へ配信する場合に対象となり得る
日本
AI生成であることの開示を一般に義務づける法律はなし
景品表示法が手段を問わず適用
※表は横にスクロールできます。各制度の詳細と適用範囲は、必ず一次情報でご確認ください。

州ごとに条件も違います。ニューヨーク州の制度には、広告主が実際に知っていた場合という限定が付いているのに対し、カリフォルニア州にはその限定がない、と報じられています。

同じ内容の広告でも、配信先によって求められる対応が変わる。これが断片化の実態です。

EUの義務は、日本企業にも届き得ます

EUのAI法第50条は、2026年8月2日から適用が始まっています。

この条文が求めるのは、視聴者が見て分かるラベルだけではありません。AI生成・改変コンテンツを機械が読み取れる形式でマーキングすることもあわせて求められています。

制裁金は、最大1,500万ユーロまたは全世界の年間売上高の3%のいずれか高い額とされています。中小企業やスタートアップの場合は、この2つのうち低いほうが上限になります。

そして域外適用の余地があるため、EU域内のユーザーに広告を配信している日本企業も対象になり得ます。国内企業だから関係ない、と切り捨てられる話ではありません。

社内にルールを残したい
AI×SNS企業研修
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運用ごと任せたい
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04

日本に法律はない。ただし景品表示法がある

ここが本題です。

2026年時点の日本には、AI生成コンテンツであることの開示を一般に義務づける法律はありません。AI生成の広告に特化した開示義務も整備されていません。

では自由かというと、そうではありません。

前提として押さえること
景品表示法は、表示をどうやって作ったかを問いません。生成AIが作った広告文・画像・SNS投稿であっても、内容が優良誤認表示や有利誤認表示に当たれば違反の対象になります。AIで作ったかどうかは、判断の分かれ目ではありません。

AIに感想を語らせると、何が起きるか

AI生成の人物が「実際に使ってみたら良かった」と語る広告を考えてみます。

ここで先に押さえておくべきことがあります。体験談は、単なる個人の感想としては扱われません

消費者庁の打消し表示に関する実態調査報告書では、体験談を表示した場合、打消し表示が明瞭に記載されていたとしても、一般消費者は大体の人が何らかの効果や性能を得られるという認識を抱くと考えられる、という趣旨の整理が示されています。そのうえで、商品やサービスの内容について実際のものよりも著しく優良であると誤認されるときは、景品表示法上問題となるとされています。

つまり「個人の感想です」と添えても、体験談は商品の効果についての表示そのものとして扱われるということです。

そして健康食品に関する留意事項には、さらに直接的な記述があります。

消費者庁の留意事項に書かれていること
体験談そのものや体験者、推薦者が存在しないにもかかわらず体験談をねつ造した場合は、問題となる表示に該当するとされています。

AI生成の人物には、使用経験がありません。実在する体験者がいない。ここに構造として正面から当たります。

ただし「AIだから違反」ではありません

ここは誤解されやすいので、はっきり書きます。

AIで人物を作ったこと自体が問題なのではありません。実在の人物が語っても、根拠のない効果を言えば同じく優良誤認の対象です。判断されているのは表示の内容であって、制作手段ではありません。

線引きは語らせているかどうかにあります。

この論点は立たない
AI生成の人物が商品を持って写っている、店頭の風景に人物が入っている、といったイメージカットとしての起用。商品の効果に触れていなければ、体験談の問題にはなりません。
この論点が立つ
AI生成の人物が「使ったら変わりました」「効果がありました」と語る。ビフォーアフターを示す。この形は、体験者が存在しない体験談になります。

では、実在の体験談をAIキャラに語らせるなら

当然の疑問です。実際のお客様の声を素材にして、語り手だけをAI生成の人物にする。この設計ならどうか。

結論から書くと、ねつ造の論点は消えます。体験者が実在するからです。

そもそも、俳優が顧客の体験を再現するCMは以前からあります。語り手が本人である必要はない、というのは確立した実務です。AIに置き換えても、その構造自体は変わりません。

ただし、解決するのはねつ造の論点だけです。残る問題が3つあります。

1n=1の体験で効果を示す問題は、語り手を変えても残る
打消し表示があっても体験談は効果の表示として扱われる、という整理は、語り手が誰であっても変わりません。本人が語っても、俳優が再現しても、AIキャラが語っても同じです。実在の体験談だから安全になる、ということはありません。
2写実的なAIは、再現であるという手がかりを消す
俳優が演じていれば、視聴者には演者だと気づく余地があります。AI生成で写実的に作ると、その手がかりが失われ、実在の使用者本人だと受け取られる可能性が上がります。従来の再現表現より踏み込んだ表記が必要になる、と考えるのが安全です。お客様の声をもとにした再現である旨に加えて、人物がAIで生成されたものである旨まで示す、という設計です。
3編集の段階で、合成された体験談になっていないか
消費者庁の資料では、体験談のねつ造と並べて、一部の都合の良い体験談のみを引用する場合も問題として挙げられています。AIキャラに語らせる形式は、複数人の声をつなぎ合わせて一人の発言のように構成することが技術的に容易です。素材が実在しても、編集の過程で実在しない体験になっていないかは、別途の確認事項になります。あわせて、元の体験者からの許諾と、発言内容を改変していないことの確認も必要です。
整理すると
AI生成の人物を広告に使うこと自体は、問題ではありません。危ういのは実在しない体験を、実在するかのように見せることです。素材となる体験が実在し、再現であることとAI生成であることを示し、編集で体験を合成しない。この3点を満たせば、設計として成立します。

責任を負うのは広告主です

消費者庁は、ステルスマーケティングの規制対象について、自己の供給する商品・役務の取引に関する表示について、その内容の決定に関与した事業者、つまり広告主であると説明しています。

広告主から依頼を受けて投稿を行うインフルエンサーやアフィリエイターは、原則として規制の対象外とされています。

AI生成の人物には、そもそも依頼を受ける相手すらいません。責任は全部、広告主に集まります

なお2024年の法改正により、悪質な表示については措置命令を経ずに刑事罰を科す規定が導入されています。課徴金の運用も続いており、2024年8月から2025年7月までの1年間で命じられた課徴金は合計約3億3,348万円と報告されています。

バーチャルヒューマンの扱いは、まだ明示されていません

消費者庁が公表している質疑応答は、インフルエンサー一般を念頭に置いた説明が中心で、AIキャラクターやバーチャルインフルエンサーへの適用を明示的に論じた箇所は、2026年6月時点では確認できていないとされています。

ただし規制の要件そのものは投稿主が実在するかどうかを問わないため、バーチャルだから対象外とは解しにくい、という整理が一般的です。

グレーゾーンが残っている、というのが正確な現状です。そしてグレーゾーンは、いつまでもグレーのままではありません。

05

プラットフォームはもう動いている

法律より先に動いているのは、配信面です。ここは今日の話です。

Metaは自動でラベルを付けます

Metaは、生成AIのクリエイティブ機能を使って作成された広告画像や、大幅に編集された広告画像に、AI情報のラベルを付けています。大幅な編集には、背景生成や画像生成といった機能が含まれる場合があるとされています。

表示の形式は、広告のメニュー内にAI情報と表示するか、広告の上部にラベルを付けるか、という形です。

重要なのは検出の仕組みです。Metaはコンテンツの来歴を示す業界標準の方式を採用しており、素材に埋め込まれたメタデータを読み取ることで、外部のAIツールによる作成・編集を特定すると説明されています。

運用者が知っておくべきこと
この仕組みが意味するのは、広告主が申告しなくてもラベルが付き得るということです。外部のツールで作った素材でも、生成や編集の痕跡がメタデータに残っていれば検出される可能性があります。AIを使ったかどうかを自己申告で管理するだけでは足りない、ということになります。

Googleは領域別に進めています

Googleは現時点で、すべてのAI生成広告に開示ラベルを求めるという包括的なルールには踏み込んでいません。

ただし政治、健康、金融といった領域ごとに開示要件が拡張される方向にあるとされており、改定動向の確認が必要です。

また、実在の出来事や人物を改変・合成して誤認を生むコンテンツは配信できない、という考え方は共通しています。

06

いま確認しておきたい5項目

法律の施行を待つ必要はありません。今日できることから並べます。

1AI生成の人物素材を、どの広告で使っているかを把握する
まず棚卸しです。画像、動画、音声のどれで、どのキャンペーンに使っているか。外注した素材にAI生成が含まれていないかも確認対象になります。制作会社に確認する必要があるかもしれません。
2その人物に「語らせている」内容を確認する
イメージカットとしての起用なら、体験談の論点は立ちません。危ないのは使用感や効果を語らせている表現です。体験談の形式を取っているもの、ビフォーアフターを示しているものを優先的に見直してください。実在のお客様の声を素材にしている場合は、元の発言を改変していないか、複数人の声を一人の発言にまとめていないかもあわせて確認します。
3配信先の国・地域を確認する
米国のニューヨーク州・カリフォルニア州向け、EU域内向けに配信しているかどうか。配信していれば、それぞれの制度の適用可能性を個別に確認する必要があります。国内のみなら、当面は日本の規制だけを見れば足ります。
4AI利用の記録を残す運用にする
どの素材をどのツールで作ったか、誰が確認したか。社内でログを残す習慣を作っておくと、後から問われたときに説明できます。日本で開示の議論が進んだ場合にも、この記録がそのまま使えます。
5公開前に人が内容を確認する工程を入れる
生成AIが作った表現であっても、内容が誤認を招けば違反の対象になります。自動生成した広告文をそのまま配信する運用は、速度と引き換えにリスクを持ちます。人による確認を工程として組み込んでください。
AIを使うなという話ではありません
生成AIは、SNS運用と広告制作の速度を明確に変えます。使わない理由はありません。必要なのは、使い方の設計です。どの用途なら人物を生成してよいか、どこから先は実写を使うか、誰が公開前に確認するか。この線引きを社内で決めておけば、法律が変わっても運用を作り直さずに済みます。
07

よくある質問

Q日本国内向けの広告に、カリフォルニア州の法律は適用されますか。
A適用されません。州法であり、対象はカリフォルニア州向けの広告です。米国向けに動画広告や音声広告を配信している企業が、直接の検討対象になります。ただしニューヨーク州はすでに施行済みで、EUのAI法も適用が始まっています。海外配信がある場合は、地域ごとに確認が必要です。
Q日本でAI生成であることを表示する義務はありますか。
A2026年時点で、AI生成コンテンツであることの開示を一般に義務づける法律はありません。ただし広告・PR目的のコンテンツでは、ステルスマーケティング規制との関係で任意の開示表示が推奨されるという整理が出ています。義務ではないが、しておいたほうが安全という位置づけです。
QAI生成であることを開示すれば、どんな表現でも問題ありませんか。
Aそうとは限りません。景品表示法は表示の作成手段を問わないため、開示の有無にかかわらず、内容が優良誤認表示や有利誤認表示に当たれば違反の対象になります。実在しない人物に使用感や効果を語らせる表現は、開示をしていても内容面で問題になり得ます。
Q実在するお客様の体験談を、AI生成のキャラクターに語らせるのは問題ありませんか。
A体験者が実在するため、体験談のねつ造という論点は消えます。俳優が顧客の体験を再現するCMと同じ構造です。ただし、体験談が効果の表示として扱われるという点は語り手を変えても残るため、その体験が商品の効果を示す根拠になるのかという問題は別途残ります。また写実的なAIは再現であるという手がかりを失わせるため、お客様の声をもとにした再現である旨に加えて、人物がAIで生成されたものである旨まで示すのが安全です。複数人の声を一人の発言のように構成していないかの確認も必要になります。
QAI生成の人物を広告に使うこと自体が、危ないのですか。
Aそうではありません。イメージカットとしての起用であれば、体験談に関する論点は立ちません。問題になるのは、実在しない体験を実在するかのように見せる表現です。素材となる体験が実在すること、再現であることとAI生成であることを示すこと、編集で体験を合成しないこと。この3点を満たせば、設計として成立します。
QAIで作ったことを黙っていれば、ラベルは付きませんか。
A付く場合があります。Metaはコンテンツの来歴を示す業界標準の方式を採用しており、素材に埋め込まれたメタデータから外部ツールによる作成・編集を特定すると説明しています。自己申告に頼らない検出が動いているため、隠すことを前提にした運用は成り立ちません。
Qイラストやアニメ調のキャラクターも対象になりますか。
Aカリフォルニア州の法律が対象とするのは、人間の演技であるかのような現実的な印象を与えるものとされています。明らかに実写でないと分かる表現は、同じ扱いにはならないと考えられます。ただし個別の判断は専門家にご確認ください。
Qすでに配信中の広告はどうすればよいですか。
Aカリフォルニア州の法律は2027年1月1日施行とされており、準備期間があります。まずは本記事の第6章にある棚卸しから始めるのが現実的です。国内向けのみの配信であれば、AI生成の人物に語らせている内容の確認を優先してください。
まとめ
カリフォルニア州が、AI生成の人物を使う動画・音声広告に開示を義務づけた。施行は2027年1月1日。
ニューヨーク州は2026年6月に施行済み。EUのAI法も2026年8月から適用開始。断片化はすでに起きている。
考え方は「顔が識別できるなら同意、識別できないならラベル」。日本企業にとってもリスクの物差しになる。
日本にAI開示を義務づける法律はない。ただし景品表示法は表示の作成手段を問わず適用される。
消費者庁は、体験者が存在しないのに体験談をねつ造した場合を問題としている。AI生成の人物には使用経験がない。
ただし危ないのはAIを使うことではなく、実在しない体験を実在するかのように見せること。イメージカットなら論点は立たない。
実在の体験談をAIキャラに語らせる設計は成立する。ただし再現であることとAI生成であることの明示、編集での合成防止がセットになる。
Metaはメタデータから外部ツールのAI生成を検出してラベルを付ける。隠す前提の運用は成り立たない。
やるべきは、素材の棚卸し、語らせている内容の確認、配信先の確認、利用記録、公開前の人による確認。
主な出典
カリフォルニア州知事室|SB 1050署名に関する発表(2026年9月16日)(gov.ca.gov)
消費者庁|ステルスマーケティングに関する質疑応答(caa.go.jp)
消費者庁|打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点(実態調査報告書のまとめ)(caa.go.jp)
消費者庁|健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について(caa.go.jp)
消費者庁|令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります(caa.go.jp)
Metaヘルプセンター|広告内のAI画像をMetaが特定してラベル付けする方法(meta.com)
欧州委員会|AI法に関する情報(第50条・第99条)(ec.europa.eu)
法律・業界メディア各社によるSB 1050およびニューヨーク州法の報道(複数)
※本記事は2026年9月17日時点で公表されている情報にもとづく一般的な整理であり、法律上の助言ではありません。法令の内容、施行時期、運用は変更される場合があります。個別の判断は弁護士など専門家にご確認ください。
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青山 直樹

メディアを32年、内側から見続けてきました。1994年電通入社、テレビ局担当6年、アジアのメディアビジネス4年。
2004年起業、ゴルフメディアを8年、ソーシャル専業13年。
今はAI時代のSNSを考え、書き、企業に教えています。
㍿ニューオーダー代表

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