どちらが優秀か、ではない。
自社の売上を純増できるのはどちらか。
RTB HouseとCriteoの違いを、AI、データ、配信目的、運用、計測の観点から比較します。2社を併用するときに、同じ売上を二重に成果計上しないための考え方まで整理しました。
Criteoは大規模なコマースデータとコマースAIを軸に、リターゲティングから新規獲得、リテールメディアまで展開しています。RTB HouseはDeep Learningとファーストパーティシグナルを軸に、既存の広告施策を補完しながら、見逃していた購入候補や商品を捉える考え方が特徴です。選定基準は、AIの名称ではなく、目的・データ・運用体制・増分効果です。
重要なのは「どちらのAIが高度か」ではない。既存広告の成果を食わずに、どちらが自社の売上を純増できるかである。
RTB HouseとCriteoの違いを比較
まず、検索している人が最も知りたい違いを一覧にします。ここでいう内容は、2026年8月時点で各社が公開しているサービス説明を基にした整理です。実際に利用できる機能、契約条件、運用形態は国・アカウント・契約によって異なるため、最終的には個別提案で確認してください。
| 比較項目 | RTB House | Criteo |
|---|---|---|
| 現在の位置付け | Deep Learningを中核にしたパフォーマンスDSP | オープンインターネット向けコマースメディアプラットフォーム |
| AI・データの軸 | 広告主のファーストパーティシグナル、リアルタイムの行動情報、Deep Learning、LLMによる文脈理解 | 広告主データと大規模な購買・購買意向データ、コマース用途に特化したAI |
| 主な目的 | コンバージョン、新規顧客獲得、質の高いサイト訪問、需要創出 | リターゲティング、新規獲得、顧客維持、コマースメディア、リテールメディア |
| 商品レコメンド | 閲覧済み商品だけでなく、未閲覧商品も含めて購入可能性を予測 | 最後に見た商品だけでなく、次に購入する可能性の高い商品を動的に予測 |
| 向いている検討 | 既存媒体へ別の学習ロジックを追加し、コンバージョンや売上の純増を検証したい | EC・小売のデータと商品フィードを活用し、獲得から維持まで広く設計したい |
| 選定時の注意 | 媒体の自己評価ROASだけで決めず、計測期間、アトリビューション、重複ユーザー、純増売上を同じ条件で比較する | |
課金・請求・成果条件は商品、契約、運用形態によって変わり得ます。媒体名だけで固定せず、見積書と契約条件で確認するのが正確です。
RTB Houseは、Deep Learningで「見逃していた機会」を取りにいく
既存施策を置き換えるだけではない
RTB Houseは、公式サイトで既存のパフォーマンスマーケティング施策を継続しながら、自社の仕組みを追加して成果拡大を目指す位置付けを示しています。つまり「全部をRTB Houseへ移す」だけが使い方ではありません。
自社データを競争力へ変える
優良顧客のファーストパーティシグナルからパターンを見つけ、新規顧客、配信面、クリエイティブの選定へ活用する考え方です。RTB Houseは、広告主固有のデータをプールして販売しないとも説明しています。
RTB Houseが強く訴えているのは、Deep Learningによって「分かりやすい見込み客」だけでなく、従来のロジックでは見逃しやすかった購入候補を捉えることです。閲覧済み商品を繰り返し見せるだけでなく、まだ見ていない商品を提案し、追加売上を狙います。
さらに現在は、LLMをDeep Learningの仕組みに組み込み、Webページと商品フィードの意味的な関係を分析すると説明しています。キーワード一致だけでなく、文脈と商品を結び付けてオーディエンスや入札へ使う考え方です。
ただし、「Deep Learningだから必ずCriteoより成果が高い」とは言えません。成果は、サイトのトラフィック、コンバージョン数、商品フィードの品質、タグ、予算、商材、クリエイティブ、評価方法に左右されます。技術名称は、導入判断の入口にすぎません。
Criteoは、リターゲティング企業からコマースメディア基盤へ広がった
Criteoのダイナミックリターゲティングは、広告主のデータとCriteoのコマースAIを組み合わせ、ユーザーごとに商品を動的に選びます。公式説明では、最適なタイミング、入札、商品を予測し、GA4など第三者計測との連携によって増分効果を確認する考え方も示されています。
ECの商品点数が多く、商品フィードを整備でき、購買データを活用して再訪問・クロスセル・新規獲得を一連で考えたい企業にとって、有力な選択肢です。
RTB HouseとCriteo、どちらを選ぶべきか
判断を簡単にするため、企業の状況別に整理します。あくまで検討の入口であり、最終判断は同じKPI・同じ計測条件でテストして行います。
「どちらのAIがすごいか」ではなく、「自社の課題をどちらのデータと配信設計で解決するか」と問う。
RTB HouseとCriteoは併用できる。ただし、成果の二重計上に注意
2社の併用は可能です。RTB Houseも、既存のマーケティング施策を補完する考え方を公式に示しています。学習ロジックや商品推薦の違いを生かし、既存媒体が取り切れていなかったユーザーや商品から純増を狙うのは合理的です。
しかし、同じユーザーへ両社が広告を出せば、接触と成果が重なります。両方の管理画面が同じ購入を「自社の成果」と数えることもある。媒体管理画面のROASを足し算してはいけません。
- アトリビューション条件をそろえる:クリック・ビュー経由の計測期間を確認する
- 共通の基準を置く:GA4や社内売上データなど、媒体外の計測を併用する
- 配信対象を分ける:商品、オーディエンス、地域、期間などで比較可能な設計にする
- ホールドアウトを作る:広告非接触群との差から、広告が生んだ純増を確認する
- 頻度と重複を監視する:同じ人へ広告を見せすぎてブランド体験を損なわない
- 予算を分散しすぎない:学習に必要な成果数を確保できる配分にする
併用の目的は、管理画面上のコンバージョンを増やすことではありません。既存施策では取れなかった売上を増やすことです。ここを間違えると、広告媒体だけが増え、会社の利益は増えません。
費用・課金方式は「媒体名」だけでは決まらない
「Criteoはクリック課金、RTB Houseは成果報酬」と単純に比較した情報を見かけます。しかし、現実の契約はそれほど単純ではありません。利用する商品、配信方式、国、運用形態、代理店契約、目標条件によって、最低出稿額や請求条件は変わります。
見積もりでは、次の項目を同じ形式で確認してください。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 最低出稿条件 | 月額予算、配信期間、必要なサイト規模・コンバージョン数 |
| 課金・請求 | 何を基準に請求されるか、為替・手数料・運用費を含むか |
| 成果の定義 | クリック/ビュー、計測期間、重複成果、キャンセルの扱い |
| 運用体制 | 媒体側・代理店・広告主のどこが設定、改善、レポートを担当するか |
| 制作・実装 | タグ、商品フィード、バナー制作、データ連携に追加費用があるか |
安く見える課金方式でも、純増売上が出なければ高い。反対に運用費がかかっても、利益ベースで増分が確認できれば合理的です。料金表だけでなく、粗利を含めた事業採算で比較してください。
企業が実行すべき選定手順
広告媒体の営業資料には、当然ながら各社の強みが書かれています。だから企業側は、媒体の言葉をそのまま比較するのではなく、自社の問いに変換する必要があります。
媒体が高性能になればなるほど、企業は「AIに任せればよい」と考えがちです。だが、AIが最適化するのは、企業が与えた目標とデータの範囲です。間違った成果地点を設定すれば、AIは間違ったゴールへ効率よく進みます。
企業がやるべきことは、AIの中身をすべて理解することではありません。何を成果とするか、どのデータを渡すか、どの数字を信頼するかを決めることです。
RTB HouseとCriteoのよくある質問
一律の答えはありません。RTB HouseはDeep Learningとファーストパーティシグナルによる追加成果を強く打ち出し、Criteoは大規模なコマースデータとコマースAIを軸に幅広い商品群を展開しています。自社の目的とデータ環境をそろえ、純増効果で判断します。
併用は可能ですが、オーディエンス重複、成果の二重計上、予算分散が起こります。配信対象の分割、共通計測、ホールドアウトなど、比較できる設計が必要です。
導入条件は個別確認が必要です。サイト訪問やコンバージョンが少ない場合、媒体の学習に必要なデータを確保できない可能性があります。先に計測、商品フィード、検索広告やSNS広告、LPを整えるほうが成果につながるケースもあります。
媒体名だけで一律に断定できません。契約する商品、運用形態、国、提案条件によって異なります。課金基準、最低出稿額、手数料、成果定義を個別見積もりで確認してください。
媒体内ROASだけでなく、EC全体売上、粗利、新規顧客比率、自然流入、他媒体との重複、広告非接触群との差を確認します。広告が「取った売上」ではなく「増やした売上」を見ます。
広告媒体を増やす前に、計測設計を決める
RTB HouseもCriteoも、高度な広告技術を持っています。ただし、媒体の性能だけでは事業成果になりません。
知られている商品を、購入可能性の高い人へ届ける。まだ知られていない商品を発見してもらう。そして、その広告が本当に会社の利益を増やしたかを測る。ここまで設計して、初めて媒体比較に意味が生まれます。
「どちらが上か」を決めるのではなく、「どちらを、何のために、どう測るか」を決める。企業が持つべき視点はそこです。
媒体選定から計測まで、事業成果を基準に設計します。
「RTB HouseとCriteoのどちらを使うべきか」「既存広告と併用して純増をどう測るか」「商品フィードや計測から見直したい」。ニューオーダーは、媒体の販売だけでなく、KPI、配信、クリエイティブ、LP、レポートまで一体で支援します。
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