RECRUITMENT × INSTAGRAM / TIKTOK
採用したい人と、伝えたい仕事から。
InstagramとTikTokを使い分ける。
オフィス・専門職、介護・医療、建設・製造・物流、飲食・接客など、採用したい人材や伝える内容によって適したSNSは異なります。
ただし、「オフィス職ならInstagram」「現場職ならTikTok」と決めるだけでは、応募につながる運用にはなりません。知ってもらいたい仕事、応募前の不安、通勤できる地域、経験・資格、制作体制まで見て選びます。
この記事では、職種別の使い分けと公開投稿5件を紹介します。表の媒体は運用を始める際の仮説です。職種ごとの採用効果を統計的に比較したランキングではありません。
情報確認:2026年10月14日 / 対象:採用担当者・経営者・広報担当者
先に結論
制度やキャリアを整理して伝えるならInstagram、現場の作業や人柄を動画で見せるならTikTokかInstagramリールを使います。職種名で固定せず、応募者に渡す判断材料から選ぶのが、採用SNSの使い分けです。
CONTENTS
01 採用SNSは、職種名だけで決めない
採用SNSの役割は、求人票を見ただけでは分からない仕事や職場を伝えることです。採用ページや求人媒体とつなげ、認知から比較検討、応募までを一続きに考えます。
同じ製造業でも、設計職、品質管理、生産ライン、法人営業では知りたい情報が違います。同じTikTok投稿でも、面白さを見ている人と、その地域で働きたい人は一致しません。業種のイメージで応募者の媒体利用を決めつけないことが出発点です。
| 採用対象 | 推奨する媒体・形式 | 伝えたい内容 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|---|
| オフィス・専門職 | Instagramのカルーセル・リール | 仕事内容、キャリア、制度 | 文章と画像で情報を分け、比較・再読できる |
| 医療・介護職 | Instagram+TikTok/リール | 研修、勤務体制、チーム | 条件の説明と職場の動きを分担できる |
| 建設・製造・物流 | TikTok/リール+Instagramの制度紹介 | 作業、安全教育、資格、待遇 | 作業は動画、制度は読み返せる情報に分ける |
| 飲食・サービス職 | TikTok/リール+条件をまとめた投稿 | 店舗、勤務時間、担当業務 | 働く様子と、自分が応募できる条件を結び付ける |
※表は横にスクロールできます。推奨は投稿の伝え方に基づく編集上の提案です。
02 InstagramとTikTokを使い分ける3つの判断軸
1. 誰に届けばよいか
年齢だけでなく、勤務地、経験、資格、希望する雇用形態を整理します。既存社員へのヒアリングや応募者アンケートで、仕事探しと企業研究に何を使っているかを確かめます。
2. どの形式なら判断材料が伝わるか
制度やキャリアを順番に説明するならカルーセル。工程や会話を見せるなら縦型動画。Instagramのリールでも動画を届けられるため、TikTokだけを動画の選択肢にしないことが大切です。
3. 続けて確認できるか
出演者、撮影場所、編集、求人条件の確認、応募への返信まで含めて運用時間を見積もります。毎日撮影できる会社と、月に一度しか撮れない会社では、無理なく続けられる形式が違います。
両媒体を使う場合も、同じ動画を出して終わりにしません。字幕、投稿文、音源の利用条件、プロフィールからの移動方法を各媒体で確認します。まず一つの職種、一つの地域で検証すると、比較しやすくなります。
03 オフィス・専門職|仕事とキャリアを整理して伝える
オフィス・専門職の採用では、「何を任されるか」「どのように評価されるか」「どんな人と協働するか」を整理した投稿が役立ちます。Instagramを入口にするなら、部署・職種・社員・制度の情報を探しやすく配置する方法があります。
営業なら商談準備、経理なら月次業務、エンジニアならレビューや研修など、仕事の中身を扱いましょう。おしゃれなオフィスだけでは、担当業務や成長の道筋は伝わりません。専門職の会話や仕事の工夫をTikTokで見せる選択もあります。
公開投稿 01 / Instagram
KADOKAWA採用担当
管理部門を紹介する投稿
どんな投稿か
採用担当アカウントの「KADOKAWA事業解剖」シリーズから、管理部門を紹介する投稿です。公開キャプションでは、会社の事業や働く環境を支える部署の役割を説明しています。
投稿の構成から学べる点
①事業解剖というシリーズ名で読む目的を示す→②管理部門にテーマを絞る→③働く環境を支える役割を説明する→④募集情報への案内を置く、という構成です。自社なら「会社紹介」を部署別に分け、役割、担当業務、協働相手の順で説明すると、応募する職種を比較しやすくなります。
真似するときの注意: 会社の制度紹介と、募集するポジションに適用される条件を混同しないこと。福利厚生や働き方は、対象者・利用条件・例外も確認します。募集情報を載せる場合は9章の表示事項も確認してください。
制度を整理する投稿の作り方は、Instagramカルーセルの作り方 で解説しています。
04 医療・介護職|人柄と働く条件を両方見せる
医療・介護職では、人柄やチームの雰囲気に加えて、研修、勤務体制、夜勤、休暇、相談できる仕組みが判断材料になります。短い動画で職場の一場面を見せ、Instagramや採用ページで条件を補足する設計が考えられます。
「スタッフが楽しそう」で終えず、新人が誰に教わるか、困ったときにどう連携するかを企画にします。職員だけで再現できる研修や説明から始めると、患者・利用者を撮影する必要性も減らせます。
公開投稿 02 / TikTok
社会福祉法人慶生会(@keiseikai.recruit)
介護職への問いかけを入口にする投稿
どんな投稿か
「何個当てはまった?」という問いかけに、介護・介護士・求人のタグを組み合わせた公開投稿です。ここでは、仕事への関心を引き出す入口の作り方に注目します。
投稿の構成から学べる点
①「何個当てはまった?」という問いで自分事にする→②介護・介護士のタグで対象を示す→③求人のタグで採用との接点を作る、という入口設計です。これは公開キャプションの分析です。自社では、その先に研修や勤務条件の説明を配置し、共感から職場理解へつなげます。
真似するときの注意: 共感される短い投稿だけで、人員配置や夜勤の負担まで判断できるわけではありません。利用者・患者の姿や声、健康情報の取り扱いを確認し、楽しそうな場面だけを労働条件の説明に代用しないことが大切です。
採用情報と患者向けの診療広告は目的が異なります。ただし採用投稿に治療効果や受診誘導も混在させる場合は、医療広告の観点も確認します。制作を外部に任せる範囲は、クリニックのSNS運用代行、費用はいくら? も参考にしてください。
05 建設・製造・物流|作業と育成の過程を見せる
建設業の採用、製造業の採用、物流の採用では、作業の流れや設備、教育の様子が動画の題材になります。TikTokとInstagramリールのどちらでも、「未経験で入った後に何をするか」が分かる映像を考えます。
建設業|入社後の育成と安全
道具を覚える順序、朝礼、資格取得の支援を紹介する。撮影のために危険な作業を演出せず、保護具や立入区域を守る。
製造業|工程と担当範囲
製品全体を見せるだけでなく、募集職種が担当する工程を説明する。顧客の図面、設備設定、未公開製品の機密を確認する。
物流|業務と勤務条件
ピッキング、仕分け、配送などを分ける。扱う物、移動、休憩、時間帯を説明し、運転中の撮影操作をさせない。
公開投稿 03 / TikTok
いいなロジ(@iina_log)
ピッキングの1日を題材にした投稿
どんな投稿か
ピッキング業務の1日を題材に、物流・福岡・パート募集のタグを付けた公開投稿です。職種名だけでは想像しにくい仕事を、一日の流れとして紹介する企画です。
投稿の構成から学べる点
①ピッキングという具体的な作業名→②「1日」という時間軸→③地域と募集のタグ→④問い合わせの呼びかけ、という構成です。大きな業種名を、担当する仕事と通える場所にまで絞っています。自社では一日の映像に、教わり方や休憩、作業確認の説明を添えると、応募前の判断材料が増えます。
真似するときの注意: 実際に必要な体力、温度環境、シフト、資格等は別途正確に説明します。撮影のために安全手順を省かず、送り状・顧客名・在庫情報を映さないこと。元投稿の性別を含む表現を、そのまま応募資格に転用しないでください。
公開投稿 04 / Instagram
株式会社一藤(@ichifuji.1987)
福利厚生の「社用車貸与制度」を紹介する投稿
どんな投稿か
鉄道工事・橋梁工事等を手がける一藤が、福利厚生の一つを取り上げた投稿です。公開キャプションで、社用車貸与制度の概要と日常利用に触れ、会社情報と問い合わせ先へつなげています。
投稿の構成から学べる点
①制度名を先に示す→②自己負担や日常利用という生活に関わる情報を説明する→③会社情報と問い合わせ先を置く、という流れです。一つの制度に絞るため、応募前に読み返したい情報を探しやすくなります。建設業でも、動く現場を見せる動画と、条件を整理するInstagram投稿を分担できる例です。実際の保存数や採用効果は未確認です。
真似するときの注意: 元投稿の制度や条件を、自社にもあるように紹介しないこと。自社で作るときは対象職種、利用条件、費用負担、例外をまとめます。掲載例は制度紹介の構成を分析するもので、待遇や求人表示の適合性を保証するものではありません。
Instagramでも現場や技術者の仕事を伝えられます。BtoB企業のInstagram活用 も合わせて、職種に必要な説明を選びましょう。
06 飲食・サービス職|働く時間と役割を具体化する
飲食・サービス職は、勤務する店舗、時間帯、接客か調理かといった条件が応募に直結します。料理や店内の動画で関心を持ってもらっても、求人を探している人には、実際に働く姿と募集条件を別途伝える必要があります。
開店前の準備、引き継ぎ、新人が覚える仕事を題材にします。忙しい場面ばかり、楽しそうな場面ばかりに偏らず、教育と勤務条件を確認できる投稿を組み合わせましょう。来店目的の視聴と、採用の問い合わせは分けて数えます。
公開投稿 05 / TikTok
すし堺(@omiya.sakai)
調理・ホールの募集を示す投稿
どんな投稿か
公開キャプションで調理スタッフとホールスタッフを分け、経験者・未経験者に触れている募集投稿です。社員とアルバイトの募集も案内しています。
投稿の構成から学べる点
①募集の告知→②調理・ホールという役割の提示→③経験者と未経験者それぞれへの説明→④雇用形態と応募方法、という順序です。視聴者が「自分はどの募集に当てはまるか」を追える構成です。自社では、職種ごとに勤務時間と条件を整理し、混同を防ぎます。
真似するときの注意: 雇用形態によって給与・休日・勤務条件が異なる場合は、ひとまとめに見せないこと。投稿にある条件が現在も有効とは限りません。元投稿の求人に応募を促す目的ではなく、投稿設計の参考例として掲載しています。
07 補足|夜間接客業は業態ごとの条件を整理する
夜間営業の飲食店、ホテルの夜勤、接待を伴う店舗などは、業務内容も適用される規制も異なります。夜間の仕事という理由だけで媒体を決めず、仕事内容・勤務条件・安全対策を正確に伝えることを優先します。
通常投稿と有料広告にはそれぞれ媒体規約が適用されます。TikTokの広告規約ではホスト・ホステスクラブ等が禁止例に挙げられているため、公開投稿の存在を広告配信の可否と同一視しないでください。本節は一般的な留意点で、特定事業者の紹介や支援実績を示すものではありません。TikTok広告ポリシー
08 投稿から応募・面接につなげる導線
応募への導線は、動画が伸びてから作るのでは遅くなります。プロフィールで会社と募集職種が分かり、現在の募集要項、応募フォームへ迷わず進める状態を先に用意します。リンク機能の利用可否や表示は、運用するアカウントで確認してください。
知ってもらう投稿
仕事の一場面、社員の説明、現場の工夫。見た人が何の会社・職種か理解できるようにする。
判断を助ける投稿
仕事内容、育成、キャリア、勤務条件、よくある質問。誤解が起きやすい点を補う。
応募を案内する投稿
募集主と必要な情報を明示し、現在有効な募集要項・応募窓口へ案内する。募集を終えた投稿には終了表示等を行う。
DMは質問の受付に使えても、住所・履歴書・健康情報などを無制限に集める場にはしません。応募書類は、利用目的と取り扱いを説明したフォーム等で受け付け、閲覧権限と保存期間を決めます。
09 採用投稿の法律・同意・情報管理
求人の6情報は、リンク先だけに任せない
厚生労働省・労働局の案内では、SNS等で労働者の募集情報を提供する際に、①募集主の氏名・名称、②住所、③連絡先、④業務内容、⑤就業場所、⑥賃金を広告等自体に記載する必要があるとしています。募集要項へのリンクだけでは代替できません。労働局の案内・Q&A
連絡先は電話番号、メールアドレス、または自社サイトの専用問い合わせフォームへのリンクなど、案内に沿って用意します。「詳しくはDM」の一言で済ませないこと。一般的な企業紹介に募集情報を加える際も、表示事項をそろえます。
賃金・休日・雇用形態の誤認を防ぐ
月収例と基本給、固定残業代、歩合や手当の条件を混同させず、対象となる雇用形態も明示します。求人の6情報だけで、募集時・契約時に求められる労働条件の明示がすべて完了するわけではありません。人事担当者が募集要項と投稿を照合し、更新日を残します。
性別・年齢で応募の機会を狭めない
募集・採用で性別を理由に差別することは、男女雇用機会均等法第5条で禁止されています。また、労働施策総合推進法第9条により、募集・採用の年齢制限は原則禁止です。例外が認められる範囲を、業界慣行やSNSの利用者層だけで判断してはいけません。
「女性だけ」「若い人だけ」といった応募条件や、性別・年齢を優遇する表現を安易に使わず、必要な技能、資格、勤務時間、仕事内容を具体的に示します。法令上の年齢要件など例外を適用する場合は、人事担当者と根拠を整理してください。厚生労働省:男女均等な採用選考ルール / ハローワーク:年齢制限の例外事由
出演の同意と、撮影できる場所を決める
社員には用途、掲載媒体、公開期間、広告転用、退職時等の対応を説明し、出演しない選択をできるようにします。患者・利用者・顧客、名札、端末画面、配送ラベル等の写り込みを確認します。現場責任者と撮影範囲を事前に決め、安全業務を優先してください。
音源・素材・応募者情報を確認する
アプリ内で選べる音源でも、商用利用や広告転用、別媒体への再投稿に利用条件が異なります。媒体・用途ごとの許諾を記録します。応募者の情報は必要な担当者だけが扱い、SNSのコメントで個別の選考結果や個人情報を返さない運用にします。
公開前の確認
□ 仕事内容・条件が現在の求人と一致している
□ 募集情報の表示事項を確認した
□ 出演・撮影・素材の許諾を確認した
□ 顧客情報や機密情報が映っていない
□ 通常投稿・広告それぞれの媒体規約を確認した
□ 応募窓口と返信担当者が決まっている
10 最初の運用計画と、成果を見る数字
初期運用の一例として、1職種・1拠点で8週間を区切り、週1〜2本程度から試します。これは成果が出る期間や必要本数の保証ではありません。採用の緊急度、制作時間、比較に必要な応募数に合わせて調整してください。
準備|応募者が知りたいことを集める
現場と採用担当で、応募者の質問、辞退理由、入社後のギャップを整理する。現在の募集条件と、公開できる素材を確定する。
制作|3つの役割を組み合わせる
仕事を知る動画、条件を理解する投稿、応募案内を用意する。AIは質問整理や構成案に使い、架空の社員談や待遇を作らせない。
改善|途中の行動から直す
再生は多いが採用ページへ進まないなら、職種・地域・案内先を見直す。応募はあるが面接に進まないなら、条件の伝わり方と返信の速さを確認する。
見る数字は、採用ページへの流入、応募完了、有効応募、面接実施、採用、入社後の定着です。「有効応募」の条件と、面接率・採用率の分母をそろえます。SNS経由の申告と計測用リンクを併用し、同じ応募者を重複計上しないようにします。
採用単価は、広告費だけでなく、撮影・編集・運用の外注費や社内工数を含めて比較します。再生数やフォロワー数だけで、媒体の優劣を決めないでください。AIウォーターマークと編集責任
11 よくある質問
Q. InstagramとTikTokは両方必要ですか?
必須ではありません。採用したい職種と地域、作れる素材、確認・返信の体制から、一方で始める方法があります。両方を使う場合は、媒体ごとの役割を決めます。
Q. 現場職の採用はTikTokの方が有利ですか?
一律には言えません。動きのある作業は縦型動画の題材になりますが、Instagramリールでも伝えられます。勤務地に通える人からの有効応募や面接につながったかで比べます。
Q. 社員は踊ったり、顔を出したりする必要がありますか?
ありません。仕事の手順、道具、教育の説明、字幕とナレーションなどでも企画できます。顔出しを希望しない社員に出演を強制しない体制を作ります。
Q. オーガニック投稿と有料広告は同じルールですか?
通常投稿にはコミュニティガイドライン、有料広告には広告ポリシー等が適用されます。通常投稿として公開されていることを、有料配信の許可とみなさず、事業内容・投稿・リンク先を審査基準に照らします。
Q. 他社の採用投稿を記事に埋め込めますか?
公開設定や埋め込み設定、媒体の仕様に従って可能な場合があります。元投稿へのリンクと出典を付けます。公開されていることは、動画をダウンロードして自社アカウントへ転載する許可を意味しません。
Q. この記事の実例は、採用成果が確認された事例ですか?
投稿内容の参考例として掲載しています。5投稿を起点とする応募数・採用数は検証しておらず、成果や法令・規約への適合を保証するものではありません。
12 まとめ|応募者が判断できる情報を届ける
採用SNSは、職種を媒体に当てはめるところからではなく、応募者に何を判断してもらうかから設計します。仕事と制度を整理する投稿、現場や人を見せる動画、現在の条件を示す募集案内を組み合わせましょう。
InstagramとTikTokのどちらを使っても、最後に必要なのは、正確な情報と応募しやすい導線です。制作・確認・返信を続けられる体制まで決めることで、投稿を採用活動の一部として運用できます。
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