CONTENTS / この記事でわかること
SECTION 01 / DATA
データで見る|保護者は塾をどう知るか
まず、事実から入ります。
学習塾向け業務支援サービスを提供する株式会社POPERが、塾に通う小中学生の保護者300人と全国の学習塾70教室に行った調査があります。調査結果はこちら
保護者が塾を知ったきっかけ
口コミが1位と3位。そして2位が「教室を見かけた」です。
対して、塾から発信するブログは4.0%、メルマガは2.7%。ほとんど届いていない訳だ。
ところが同じ調査で、塾が集客に力を入れている施策の1位はチラシの作成・配布(62.9%)。ブログの更新も上位に入っています。
ここがズレている
保護者が塾を知るのは「口コミ」と「教室を見かけた」。
塾がお金と時間をかけているのは「チラシ」と「ブログ」。
この差が、そのまま集客の伸びしろです。
では、Instagramは何の代わりになるのか。
「ネットの口コミ」と「教室を見かけた」の、デジタル版です。
通塾している生徒や保護者が投稿をシェアすれば、それは口コミそのもの。教室の様子が地域のタイムラインに流れれば、通りがかりに看板を見たのと同じ効果になります。塾のインスタは、この2つを担う道具だと考えると設計しやすくなります。
SECTION 02 / TARGET
誰に向けて発信するか|生徒と保護者は別物
塾のインスタで最初につまずくのが、ここです。
生徒と保護者では、見ている場所も、刺さる言葉も違います。ひとつのアカウントで両方に話しかけようとすると、どちらにも届きません。
生徒(中高生)
リール中心。教室の空気、講師のキャラ、先輩の合格体験。「ここなら通えそう」と思わせる。友達に共有されて初めて広がる。
保護者(30〜50代)
フィード投稿とプロフィール。料金の目安、教室の場所、講師の人柄、安全面。「ここなら任せられる」と思わせる。判断材料が要る。
アカウントを分ける必要はありません。分けると更新が二倍になって、まず続かない。
ひとつのアカウントの中で、投稿の形式ごとに役割を分けるのが現実的です。リールは生徒向け、フィードは保護者向け。この使い分けだけで、投稿の迷いはかなり減ります。
SECTION 03 / IDEAS
そのまま使える投稿ネタ12
「何を投稿すればいいか分からない」。塾の担当者から一番多く聞く声です。
ネタは教室の中に転がっています。以下の12本を月初にカレンダーへ置いてしまえば、その月は迷いません。
01講師紹介保護者
出身校、担当科目、受験生時代の失敗談まで。人柄が伝わると問い合わせが増えます。
02教室の中を1周両方
自習室、机の広さ、明るさ。「通う場所」を見せる。リールで30秒。
03今日の自習室保護者
静かに机が並んでいるだけの写真で十分。日常が信頼になります。
041分授業生徒
英文法の一項目、数学の一問。講師が黒板の前で解説する短尺。
05入試情報の要点保護者
出願日程、変更点、内申の扱い。地域の高校・大学に絞るほど価値が出ます。
06合格体験談両方
本人の許可を取った上で。「どこから、どう伸びたか」を具体的に。
07在籍生の1日生徒
学校が終わってから帰宅までのタイムライン。通塾のイメージが湧きます。
08よくある質問への回答保護者
料金、振替、送迎、部活との両立。問い合わせで実際に聞かれた質問から。
09季節講習の告知両方
夏期・冬期・直前。締切と残席を添えて、投稿を保存させる。
10勉強法の小ネタ生徒
暗記の順番、ノートの取り方、模試の復習手順。保存が伸びる型です。
11教室の行事両方
激励会、自習室開放、模試当日の朝。生徒が写る回はシェアされやすい。
12教室長のひとこと保護者
受験期の心構えでも、雑談でも。継続すると人格が伝わります。
週2本で十分です
毎日投稿しようとすると、まず止まります。週2本、月8本。うち1本をリールにする。これを1年続けたアカウントは、毎日投稿して3か月で止まったアカウントより、はるかに強い。
SECTION 04 / LOCAL
近所に届かせる|ハッシュタグと地域設計
先ほどの調査で、保護者が塾を選ぶ基準の1位は「自宅・学校から近い」(49.7%)でした。
つまり塾のインスタは、拡散させる必要がない。半径2キロに届けばいい。全国の何万人に見られても、通えない人ばかりでは意味がない訳です。
ハッシュタグの数や選び方をさらに詰めたい場合は、インスタのハッシュタグをAIで自動生成する方法|キャプション作成も解説も参考になります。
SECTION 05 / RULES
顔出しと合格実績|先に決める4つのルール
ここが、塾のインスタで一番の分かれ道です。
生徒は未成年です。投稿を始めてから考えるのでは遅い。運用開始前に、4つだけ決めておきます。
生徒の顔出しは、書面で同意を取る
口頭の「いいですよ」は、後で必ず揉めます。入塾時の書類に、SNS掲載の同意欄を作る。学年が変わるたびに更新する。同意していない生徒が写り込んだ写真は、公開前に必ず確認する。
退塾・卒業後の扱いを決めておく
「卒業から1年で削除」「本人の申し出があれば即削除」。この一文を同意書に入れておくだけで、後の対応が楽になります。
合格実績は、数字の定義を書く
「合格者数」なのか「合格した講座の延べ数」なのか。誤解を招く表示は、業界全体の信用に関わります。母数と期間を必ず添える。
個人が特定できる情報を入れない
制服、通学路、部活の大会名、下の名前。組み合わせると個人が特定できます。撮影時は背景も見る。
面倒に見えますが、この4つを決めておくと、現場の講師が迷わず撮影できるようになります。ルールは、止めるためではなく、動かすために作るという訳です。
SECTION 06 / FUNNEL
入塾までの導線|プロフィールから体験授業へ
投稿が見られても、入塾に繋がらなければ意味がありません。保護者がたどる道を、5段階で設計します。
FUNNEL / 保護者がたどる5段階
詰まりやすいのは、03のハイライトと04のリンクです。
保護者は「料金」を必ず探します。見つからないと、そこで離脱する。金額を出せない場合でも、「体験授業は無料」「詳細は面談で」と書いてあるだけで離脱が減ります。
そして問い合わせは、DMではなくフォームで受ける。DMは担当者しか見られず、対応が属人的になります。フォームなら教室で共有できて、返信漏れが起きません。
INSTAGRAM ACCOUNT MANAGEMENT
撮る人がいない、続かない、を仕組みで解く。
投稿ネタも導線も分かっている。でも、現場に撮る時間がない。塾のインスタが止まる理由は、たいていここです。ニューオーダーでは、アカウント設計から撮影・投稿・分析までを代行し、教室が続けられる形に落とし込みます。
Instagram運用代行の内容を見る
業種ごとの設計から、撮影、投稿、レポートまで。教室単位・複数校舎の運用にも対応しています。
運用体制や進め方について、相談だけでも承ります。
SECTION 07 / OPERATION
続ける仕組み|週2本を回す運用体制
最後に、一番大事な話をします。
塾のインスタが失敗する理由は、ネタ切れではありません。担当者が忙しくなって、止まるです。
撮る人と、出す人を分ける
講師は授業の合間に写真を撮るだけ。編集と投稿は別の人がやる。1人に全部背負わせると、その人が異動した瞬間に止まります。
撮影は「ついで」に限る
撮影のためだけの時間は取らない。授業前、自習室の見回り、行事のとき。日常の動線の中でしか、撮影は続きません。
月初に12本決めてしまう
投稿する日に何を出すか考えるから止まる。月初に投稿カレンダーを埋めて、あとは撮って出すだけの状態にしておく。
見る数字は3つだけ
フォロワー数は追わなくていい。保存数、プロフィールへのアクセス数、リンクのタップ数。この3つが入塾に近い数字です。
撮影素材が溜まってきたら、写真の選定やキャプション作成に生成AIを使う手もあります。詳しくは撮影した写真からInstagram投稿を生成AIで作る方法をご覧ください。
ここまでの工程を生成AIで短縮できると、「撮る人がいない」問題はかなり軽くなります。教室長ひとりでも、週2本は回せるようになります。
CASE / 大手3校を比べる
大手予備校3校のアカウントを、並べて見る
駿台、東進、河合塾。大学受験の大手3校は、いずれも公式アカウントを運用しています。
並べてみると、3校とも設計思想が違うことがはっきり出ます。数字と、プロフィール文から読み取れます。
駿台予備学校【公式】厳選型
@sundai_yobi
アカウントの方針3校で投稿数が最も少ない。入試情報と、日々の学習に使えるお役立ち情報に絞っています。プロフィールには「DMは意見として頂戴するが、問い合わせ対応は行わない」と明記。
塾が真似できる点運用の線引きを、最初にプロフィールで宣言している点。人員が限られる教室ほど、ここを真似る価値があります。「やらないこと」を書いておくと、現場が疲弊しません。
駿台予備学校【公式】のリール投稿
東進ハイスクール・東進衛星予備校実績型
@toshin_official
アカウントの方針3校で最もフォロワーが多い。プロフィールの冒頭から合格実績の数字が並びます。東大現役合格者数、共通テストの得点上昇幅。数字で語り切るアカウントです。
塾が真似できる点数字をプロフィールの一等地に置いている点。合格実績を持っている塾なら、投稿の中ではなくプロフィールに書く。保護者が最初に見る場所だからです。
東進ハイスクール・東進衛星予備校のリール投稿
【公式】河合塾情報提供型
@kawaijuku_official
アカウントの方針3校で投稿数が最も多い。最新の大学入試情報、進学イベント、勉強に関するまめ知識を、高い頻度で出し続けています。
塾が真似できる点ネタが枯れない型を選んでいる点。入試情報と勉強法は、毎年・毎月更新される題材です。第3章の投稿ネタ12でいえば、05と10を軸に据えた運用と言えます。
【公式】河合塾のフィード投稿
3校とも、フォロワーは5,000〜6,600人です
全国区の大手予備校でも、この規模。これは第4章で書いた「拡散させる必要がない」の裏づけでもあります。地域の塾が10万フォロワーを目指す必要はありません。半径2キロの保護者と生徒に届いていれば、それで十分に機能します。
もう2つ、生徒本人に振り切った例も挙げておきます。武田塾はリールで合格体験記や卒業後の進路を発信し、佐鳴予備校は話題の楽曲の替え歌CMをリールで展開しました。塾に通うかを最終的に決めるのは生徒本人。保護者に説明する情報は、プロフィールとハイライトに置いておけばいい訳です。
FAQ / よくある質問
よくある質問
CLOSING / まとめ
教室の日常が、そのまま口コミになる
保護者が塾を知るのは、口コミと、教室を見かけたとき。
この2つは、これまで塾側からは手が出せない領域でした。チラシを撒くか、ブログを書くか。どちらも効果が薄いことは、データが示している通りです。
Instagramは、その2つに手を伸ばせる数少ない道具です。自習室の写真1枚が、地域の口コミになる。
週2本。撮る人と出す人を分ける。月初に12本決める。
まずは、ここから始めてみてください。
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FOR JUKU & PREP SCHOOLS
任せるか、自分たちで回せるようにするか。
教室の魅力は、もう教室の中にあります。足りないのは、それを地域に届ける設計と、続ける仕組みだけ。進め方は2つあります。
OPTION 01 / 任せる
Instagram運用代行
アカウント設計から撮影、投稿、レポートまでを代行します。教室単位・複数校舎の運用にも対応。まず結果を出したい場合はこちらです。
OPTION 02 / 自分たちで回す
AI×SNS研修
生成AIを使って、投稿の企画から制作までを教室スタッフで回せるようにします。属人化させず、自社の運用マニュアルが手元に残ります。
出典:株式会社POPER「保護者と学習塾の意識調査」(2022年)。記事内の数値は同調査によります。
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