01結論:採用動画は「3つの型」から選び、採用ページまでの道筋をセットで作る
ひとことで言うと
採用動画の役割は、求職者が「この会社で働く自分」を想像できるようにすることです。伝えたいことに合わせて「現場共感型」「対話型」「バラエティ型」から型を選び、動画を見た人が迷わず採用ページに進める導線とセットで設計します。
1. 型は目的で選ぶ
仕事のやりがいを伝えるなら現場共感型、会社の考え方と先輩の姿を伝えるなら対話型、会社を知ってもらう入口を作るならバラエティ型が向いています。
2. 主役は社員
求職者が見たいのは、会社の説明より、数年後の自分に重なる先輩の姿です。若手社員が自分の言葉で話す場面を必ず入れます。
3. 動画だけで終わらせない
概要欄、固定コメント、採用ページ、求人媒体への掲載まで、見た人が次に進む道を用意して、はじめて応募につながります。
02なぜ今、採用にYouTubeを使うのか
学生の就職活動では、SNSでの情報収集が当たり前になっています。マイナビの調査では、次のような結果が出ています。
68.2%
就職活動の準備にSNSを使った学生(2026年卒・2024年10月)
26.0%
就職活動の準備に使ったSNSのうち、YouTubeを挙げた学生。LINE、X、Instagramに次ぐ4位
80.0%
就職活動にSNSを使う学生のうち、企業のアカウントを見ている学生(2027年卒・2025年12月)
YouTubeは、ふだんの生活では多くの学生が見ているのに、就職活動の準備で使う割合はまだ4分の1ほどです。言い換えると、採用でYouTubeを使いこなしている会社は、まだ多くないということです。動画で職場の様子を見せられる会社は、それだけで比べられたときに目に留まります。
当社の見立て|求人票では伝わらないものを、動画で見せる
求人票や採用サイトでは、仕事内容、給与、休日などの条件は比べられます。しかし、職場の雰囲気、一緒に働く人の表情、社長の人柄は、文字ではほとんど伝わりません。条件が近い会社どうしで迷っている求職者にとって、決め手になるのはこの部分です。採用動画は、ここを埋めるためにあります。
03採用動画の3つの型|何を伝え、誰に効くか
3つは、どれか1つを選ぶものではありません。会社を知ってもらう入口にバラエティ型、仕事を理解してもらう段階で現場共感型や対話型、というように、求職者の検討の段階に合わせて組み合わせると、チャンネル全体で応募までの流れができます。
04事例1:建設会社|若手が主役の「現場共感型」
CASE 01 / 現場共感型
牧野建設
建設業
牧野建設の採用動画 YouTubeで見る
企画・撮影・編集:ニューオーダー
何をしたか
若手社員が、やりがいを持ってイキイキと働いている様子を、実際の現場で撮影しました。会社の説明を前に出すのではなく、若手社員の仕事ぶりと表情を中心にした構成です。
なぜ効くのか
「数年後の自分」が見える
求職者に年齢の近い若手社員が主役なので、「入社したら自分もこうなれる」と重ねて見られます。
現場の仕事が、文字より正確に伝わる
建設の仕事は、求人票の言葉だけでは中身が想像しにくい仕事です。現場の映像があると、何をする仕事なのかが一目で分かります。
共感が、応募の後押しになる
条件の比較ではなく、「この人たちと働きたい」という気持ちを動かすことを狙っています。
05事例2:運送会社|社長と若手を1本で見せる「対話型」
CASE 02 / 対話型
藤倉運輸
運送業
藤倉運輸の採用動画 YouTubeで見る
企画・撮影・編集:ニューオーダー
何をしたか
女性のMCを起用し、社長との会話形式で進めました。社長が一人でカメラに向かって話すのではなく、MCとの対話にすることで、社長が自然に話せる雰囲気をつくっています。あわせて、活躍している若手社員にインタビューし、先輩社員の様子を紹介しました。
なぜ効くのか
社長の人柄が伝わる
一人で話すと硬くなりがちな社長も、聞き手がいると表情がやわらぎ、言葉に本音が出ます。求職者は、社長の人柄から会社の雰囲気を感じ取ります。
会社の考えと、現場の声が1本でそろう
社長の話で会社の方向性を、若手のインタビューで実際の働き方を伝えます。上と下の両方の目線がそろうので、話に説得力が出ます。
質問の形だから、知りたいことに答えられる
MCが求職者の代わりに質問する形なので、「どんな人が向いているか」「入社後どう育つか」といった、求職者が知りたいことに沿って話を進められます。
06事例3:自動車部品メーカー|楽しさを前に出す「バラエティ型」
CASE 03 / バラエティ型
アーネスト
自動車補修部品メーカー
アーネストの動画 YouTubeで見る
企画・撮影・編集:ニューオーダー
3.5倍
動画の公開後、応募数が3.5倍に増加
何をしたか
インフルエンサーのヴィエンナさんを起用し、メジャー感とバラエティ感を演出しました。社員がカラフルなアフロのかつらをかぶって登場し、楽しそうな社員と職場の様子を紹介しています。
なぜ効くのか
会社を知ってもらう入口になる
自動車補修部品のように、企業向けの商品を扱う会社は、一般の求職者には名前が知られにくいものです。出演者と企画の楽しさで、まず「見てみよう」と思ってもらえます。
楽しい雰囲気が、そのまま社風として伝わる
社員が楽しそうに企画に乗っている姿は、「この会社は風通しがよさそうだ」というメッセージになります。
応募が3.5倍に
純粋な採用動画ではなく、バラエティ的な内容です。それでも、会社の楽しい雰囲気が伝わったことで、応募が3.5倍に増えました。
当社の見立て|採用動画は、まじめな企業紹介だけが正解ではない
採用動画というと、会社概要や仕事内容を順に説明する動画を思い浮かべがちです。しかし、求職者が最初に知りたいのは「どんな人が、どんな雰囲気で働いているか」です。楽しく働く社員の姿は、会社の説明を何分も重ねるより、早く確かに社風を伝えます。ただし、バラエティ型だけでは仕事の中身が伝わらないので、現場共感型や対話型と組み合わせるのが理想です。
07動画から応募までの導線設計
採用動画は、見てもらうだけでは応募につながりません。動画を見た人が、次に何をすればよいかが分かる道を用意します。
01
動画の最後で、次の行動を1つだけ伝える
「募集要項は概要欄から」「会社説明会の予約はこちら」のように、1本の動画で求める行動は1つに絞ります。
02
概要欄の最初の2行に、採用ページのリンクを置く
概要欄の冒頭に、リンク先で何が分かるかを一言添えて、採用ページのURLを置きます。
03
固定コメントにも、同じ案内を置く
スマホでは概要欄が開かれにくいので、固定コメントにも案内とリンクを入れます。
04
採用ページに、動画を埋め込む
採用ページや求人媒体の掲載ページにも動画を埋め込み、YouTubeを見ていない求職者にも届けます。
05
再生リストで、まとめて見られるようにする
採用動画を「採用情報」などの再生リストにまとめ、1本見た人が続けて見られるようにします。
06
ショートに切り出して、入口を増やす
長い動画の印象的な場面を、ショートとして切り出します。ショートで興味を持った人を、長い動画と採用ページへ案内します。
CTAの文言の作り方や、応募のハードルを段階的に下げる考え方は、YouTubeのエンゲージメント率を高める方法|売上・問い合わせ・採用につなげる実践設計で詳しく解説しています。
08撮影前に決めること|出演する社員への配慮
採用動画は、社員が顔を出して出演する動画です。撮影の前に、出演する社員との間で決めておくべきことがあります。
出演の同意を書面で取る
どの動画に、どの範囲で出演するか、どこで公開するかを説明し、書面で同意を取ります。強制ではなく、本人の意思で出演してもらうことが大前提です。
退職したときの扱いを決めておく
出演した社員が退職した場合に、動画を残すのか、非公開にするのかを、撮影前に決めて伝えておきます。
映り込みと個人情報に注意する
社員証、書類、パソコンの画面、ホワイトボード、取引先の情報などが映らないようにします。
台本は「話す内容のメモ」程度にする
言わせたいことを一言一句書くと、話し方が不自然になります。話してほしいテーマと質問だけを用意し、本人の言葉で話してもらいます。
台本と構成の作り方はYouTube構成台本の作り方で、撮影を外部に頼むときの考え方はYouTube撮影代行の費用と選び方で解説しています。
09採用動画の成果の測り方
採用動画は、再生回数だけで評価すると判断を誤ります。見るべきなのは、動画が応募と入社にどれだけつながったかです。
視聴
再生回数、視聴者維持率。最後まで見られているか、どこで離脱しているかを確認します。
採用ページへの移動
概要欄や固定コメントのリンクのクリック数。リンクにUTMパラメータを付けると、採用ページ側で計測できます。
応募・説明会
動画を公開する前と後で、応募数や説明会の予約数がどう変わったかを比べます。
面接での声
面接で「動画を見た」と言われた割合と、どの動画のどこが印象に残ったか。数字に出にくい効果を拾えます。
入社後
入社前のイメージと実際のずれが小さいか。早期の離職が減ったかどうかも、長い目で見る指標です。
RECRUIT × YOUTUBE
採用動画を、企画から撮影・編集までまとめて相談する
ニューオーダーは、採用動画の企画・撮影・編集から、YouTubeチャンネルの運用、採用ページへの導線づくりまで担当します。どの型が自社に合うかの相談からお受けしています。
10よくある質問
Q. 採用動画は、どのくらいの長さがよいですか?
目的によって変わります。会社を知ってもらう入口のショートは1分以内、仕事の中身や社長の考えを伝える動画は5〜15分ほどが目安です。長い動画は、チャプターを付けて、見たい場面に飛べるようにします。
Q. 社員が出演を嫌がったら、どうすればよいですか?
無理に出演してもらう必要はありません。顔を出さずに手元や後ろ姿だけを映す、声だけで出演する、などの方法もあります。出演してくれる社員を中心に、本人の意思を尊重して進めます。
Q. 中小企業でも、採用動画を作る意味はありますか?
あります。知名度で大手に負ける中小企業こそ、職場の雰囲気や社長の人柄を動画で見せることで、条件の比較だけではない理由で選ばれるきっかけになります。
Q. 採用動画は、YouTube以外にも使えますか?
使えます。採用ページ、求人媒体の掲載ページ、会社説明会、InstagramやTikTokなどにも活用できます。長い動画から短い動画を切り出せば、1回の撮影で複数の使い道が生まれます。
Q. バラエティ型の動画で、会社のイメージが軽くなりませんか?
仕事の中身を伝える動画と組み合わせれば、心配はいりません。バラエティ型は会社を知ってもらう入口と考え、現場共感型や対話型で仕事の中身をしっかり伝える、という役割分担にします。
Q. 採用動画の制作を、外部に頼むことはできますか?
できます。ニューオーダーでは、企画・撮影・編集から、YouTubeでの公開、採用ページへの導線づくりまで担当しています。
11まとめ|「この会社で働く自分」を想像できる動画をつくる
採用動画の役割は、求人票では伝わらない職場の雰囲気、人の表情、社長の人柄を見せて、求職者が「この会社で働く自分」を想像できるようにすることです。
伝えたいことに合わせて、若手が主役の現場共感型、社長と先輩の声を伝える対話型、楽しさを前に出すバラエティ型から型を選び、組み合わせます。そして、動画を見た人が採用ページへ進める導線と、出演する社員への配慮、成果の測り方までをセットで設計してください。
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自社に合う採用動画の型から、一緒に考える
現場共感型、対話型、バラエティ型のどれが合うか、何本をどの順番で出すか。採用の課題に合わせて設計します。
※事例の動画は、いずれもニューオーダーが企画・撮影・編集を担当しました。
参考:マイナビキャリアリサーチLab「SNS就活最前線!SNSを活用する学生の事情(第1章)」/マイナビキャリアリサーチLab「2027年卒 大学生のライフスタイル調査<将来像・就職活動について>」
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